brembo4ポットキャリパー  VS  6ポットキャリパー!

一言で、ブレーキ強化と言うと、それはなにをさしているのだろうか。

 

ブレーキには、パッド・ローター・キャリパー等、様々なメーカーからいろんな種類が販売されている。

パッド一つにしても、1メーカーからユーザーの使用目的によってストリート用からサーキット用まで何種類もあり、ローターにしても外径の大小が何種類もある。

キャリパーにいたっては、片押し1ポットから対抗8ポットキャリパー等々、これまた数種類あり、筆者は過去に水冷式キャリパーなんて言うのも見たことがある。

この時には、ショップに120万円でこのキャリパーを勧められたのだが、「うーむ、悩むなぁ〜!」なんて笑顔で応えながら、購入をマジで検討しているふりをしたことがある。

財布に数千円しか入っていない筆者が買える訳が無い!

珈琲をご馳走になったので、社交辞令的に笑顔で応えただけなのだ。

120年ローンくらいなら買えたかも・・・

 

よく、車好きな人からブレーキを強化したいと言う相談をされることがある。

強化したいと言う事は、少なからずも現状のブレーキの制動力に不満があると言う事なのだろう。

筆者が最初に勧めるのは、とりあえず、純正パッドを社外品のスポーツパッドに交換してみたら、と言っている。

パッドとローターの相性というのもあるので、パッドを換えたからイコール強化したことには繋がらないのかもしれないが、殆どのドライバーはこれで充分な筈である。

 

しかし、高速道路でアクセルを床まで踏みつける頻度が多い人は、パッド交換くらいでは当然ながら満足するはずが無い。

だから、アフターパーツとして、ブレーキ強化システムが売れているのである。

 

現在、筆者のSLにはbrembo社製のF50キャリパー+355_ローター、そしてENDLESSCCRgのパッドを組み合わせた使用にしている。

 

車好きの人で、ブレーキを強化したと言うと一般的には大型ローター&キャリパーへの変更をさしていると思われる。

 

ブレーキキャリパーと言えば直ぐに頭に浮かぶのが、bremboキャリパーではないだろうか。

 

F50キャリパーというと、4ポットのbremboキャリパーの中では代表的な存在だと思う。

また、ドレスアップパーツとしても代表的な存在になっていると筆者は思っている。

更にbremboの4ポットでは、もう一つの代表的なキャリパーはロータスキャリパーが考えられる。

 

このロータスキャリパーは、ウェイトが軽い車両やミッドシップ・リアエンジン等のフロントブレーキに比較的負担が少ないような車両に取り付けられる事が多いそうだ。

筆者のVOLVO850のフロントは、このロータスキャリパーを取り付けている。

フロントエンジンで、車重もそんなに軽いとは言えないが、200k以上のスピードレンジからでも安定した強烈なストッピングパワーを発揮してくれている。

 

Bremboにはそのほかに一番小さなキャリパーとして、対抗2ポットキャリパー(片側1個ずつの計2ポット)なんて言うのがあるが、これは一般的にはリア用として使われているようだ。

 

 

さてさて、4ポットと6ポット、更には8ポット、どっちが効くの!?

 

ピストンの数が多いほうが効きが良く偉い! と思われがちなのだが、果たして本当なのだろうか!?

ドレスアップでは、ピストンの数が多いほうが間違いなく偉い!(目立ち度は高い!)

だが、ブレーキの効きは、ポット数に左右されるのではなく、パッドやローターの素材、そしてローターの大きさ(外径)によって決まってくる。

素材や外径が同じパッドやローターであったなら、4ポットだろうが6ポットだろうがストッピングパワーに差は無いはずだ!

 

6ポットに比べ、4ポットキャリパーのメリットは・・・

一般的にキャリパー全体の体積が少なく軽量コンパクトであり、バネした重量に貢献する! また、ホイルの選択肢にも余裕がある。

更には、OH時などの部品数も少なく経済的である!(まあ、この手のキャリパーを選ぶ人は、OH時の経済性等はあまり考えていないだろうけどね!)

 

 

4ポットに比べ、6ポットキャリパーのメリットは・・・

オフ会などでの目立ち度はかなり高い!

でも最近は6ポットキャリパーを付けているユーザーも多いので、目立ち度を求めるのなら8ポットくらいじゃないと目立たないかもしれない。

大きなキャリパーを付けていると、この車両のオーナーは走り屋さんで、とっても速く走る人のように感じてしまう!

 

過去にどこかの海外製の大型ローター&6ポットキャリパーを安く購入して、その後ジャダーが出て使い物にならなかった!なんて言う話を聞いたことがある!

これはローターとパッドの相性のせいもあるかとは思うが、ローターの材質によるところも多々あったのではないだろうか!

また、パッドの変磨耗にも悩まされていたらしく、原因を調べて分かったらしいが、キャリパーの6つのピストン各々の動きにバラツキがあり、変磨耗を出していたらしい!

 

 

このように考えると、6ポットキャリパーを選ぶ必要性なんて無いように感じる。

だが、これは先にも述べたが、パッドやローターがまったく同条件であった場合の話であり、この条件が変わってくれば6ポットキャリパーが必要になるのも分かる!

 

下の画像はF50キャリパーのパッドとbrembo6ポットのパッドの比較画像だ!

          F50        6ポット用
 

なるほど、この大きなパッドを押さえる為に6ポットが必要になったわけだ!

 

これだけパッドの面積が違えば、たとえローター径が同じであろうともストッピングパワーは違ってくるはずだ!

ましてや、6ポットキャリパーにあわせてローター径も大型化すれば、物凄いストッピングパワーを発揮することは間違いない!

自分のSLに取り付けられているF50が貧弱に思えてきた!

 

随分とでかいタラコだな! このタラコのでかさの違い!! やはり6ポットが偉いと思えてきた! と言うより欲しくなってしまったと言うべきなのか!

 

F50キャリパーと6ポットキャリパーの両方を手にとって重さを比べてみた!

正確な秤で計ったわけではないのだが、殆ど重さは変わらないように感じた!

それにしてもデカイ!

 

F50キャリパーは2ピース構造なのだが、brembo6ポットキャリパーはモノブロック(1ピース)構造なのだ!

2ピース構造よりモノブロックのほうが軽量構造なので、二つを比べてもキャリパー重量の差があまり無いのだろう。

また、剛性もモノブロックのほうが高く、フルブレーキング時などでは剛性が高いキャリパーのほうがカッチリ感があり、安定した制動力を発揮できるであろう。

 

では、8ポットはどうなのであろう!

ホイルは最低でも19インチ以上を選ばなくてはならないが、それに伴いローターも更に大型化でき、パッド面積が6ポット用のパッド以上の面積ならば鬼のような制動力を発揮するのであろう!

だが、19インチ以上のホイル・大型ローター・巨大なキャリパー・・・バネした重量にけっして優しいとは言えない!

まあ、最近はチタン製なんていうのもあるから、一概には、デカイ=重い、なんて事は言えないけどね!

筆者の個人的な考えだが、6ポットキャリパーで充分なような気がするが・・・。

 


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